東京都では土地不足のため、墓地を探すにはとても労力をかけなくてはなりません。
10年以上も遺骨を持ったまま公募を待ち続けて墓地を探し続ける方もいるほどです。
しかも、公営墓地の募集は数年に一度しかないというのが現状なのです。
都内で価格がお手ごろで周囲の環境も良好、しかも交通の便が良いとなれば、こんな墓地はだれもが欲しいと思うはずです。
しかし、港区の青山霊園、豊島区の雑司ヶ谷・染井霊園、台東区の谷中霊園など、都内の霊園はすでに満杯で募集はありません。
その他の多摩、八王子、小平でも募集数はごくわずかです。
これに対してお墓の需要は全く足りていません。
同じ都会でも関西では少し事情は違うようです。
大阪市では、市内に墓を建てるのはやはり難しいようですが、公営霊園などでは余り気味なのだそうです。
大都市圏では人口が集中し、さらに核家族化が進み、しかも地価が高騰しているので、人口や世帯の増加に対して墓地の開発が対応できなくなっているのです。
高度成長期に都会に移住した多くの人たちが熟年になり、都市周辺に墓地を探し始めました。
また、昔は大家族で墓地は1つというのが普通だったのですが、核家族化によって数世帯に分かれたそれぞれの家族が墓地を持つようになりました。
このような理由によって、急激に墓地の需要が増加したと考えられます。
それに対して、地価は高騰し、土地は不足しているので、大都市周辺では特に墓地の数が増加していないのです。
墓地の土地不足に伴って、お墓の面積もだんだん小さくコンパクトになってきました。
以前は約1.81平方センチメートルの6尺ほどの大きさでお墓が建てられていましたが、現在はだいたい1区画11.5平方センチメートルが主流となっています。
となると、大きな墓石で建てることは難しくなっているようです。
このような状況の中で、納骨堂がお墓の代わりの役目を果たすようにもなってきました。
お墓に比べてメンテナンスも楽なので、選ぶ人も増えてきているようです。
自分の希望や墓地の管理などをしてくれる家族の希望をよく話し合って、墓地か納骨堂かを選んでいくと良いのではないでしょうか。