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寿陵とは

終活が当たり前になった今、寿陵を行う人が増えているというのは当たり前の流れなのかも知れません。
そもそも終活に取り組む人の多くが「家族に迷惑をかけたくない」という動機で行動していると言いますから、そこまでしっかりと準備をしておくのは納得です。

では、寿陵とは一体何なのでしょうか?
寿陵とは生前に建てる墓のことを指しています。
生きているうちにお墓を建ててしまうことで、生前墓とも呼ばれます。

これは、なんとなく縁起が悪そうと考える人も少なくないかと思います。
生きているうちから自分の墓を用意するなんて嫌だと考える人もいらっしゃるでしょう。
しかし、実はこれは中国では長寿を願う風習としてお馴染みのもの。
それに習って日本でも終活の一環として、元気なうちから自分の墓を用意するという人が増えてきているのです。

確かに、寿陵を用意しておけば遺族に迷惑をかけることもありません。
実際に自分で墓を建ててみると分かるものですが、墓地探しから墓石店・石材店選びなどなど。
やらなければいけないことは山積み。
しかも、それを四十九日までにやらなければいけない傾向もあるなど、かなり大変な作業になってしまいます。

コスト的にも墓を建てるということは決して安いものではありません。
それを家族に任せるのは心苦しいと考える人も多い様です。

また、健在なうちからお墓を用意しておくことで、自分の好きなデザインを選ぶことができます。
石材の種類やデザインなどを自分で選んでいくのは、意外に楽しかったりもします。
そんな背景から寿陵を行う人が増えているのです。

しかも、お墓というのは祭祀財産に分類されるものですから、相続の対象にならないという特徴もあります。
結果的に相続税の節税にもなるのです。

注意点もある

ただし、いくつかの注意点にも留意しておく必要があります。
まず、公営墓地では手元に遺骨があることが前提として応募条件になっていることが殆どです。
寿陵を認めてもらえないケースがあるので、そこはスパッと諦める必要があります。

さらに民営墓地でも何年以内にお墓を建てる必要がある...という風に期限を設けているケースもあります。
契約や検討している段階で、その点にもしっかりとチェックを入れておく必要があるでしょう。

また、寿陵では墓石に生前戒名を刻んだ場合に、その文字を朱色に塗っておくのが一般的です。
没後はその朱を落とします。
こんなポイントも知っておくと良いかも知れませんね。

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